サーバーのデータ復旧方法は?おすすめ業者やソフトをご紹介
共有サーバーやデータベースサーバーなど、業務への影響度が大きいサーバーが故障してしまうと、業者の選定にもあまり時間がかけられません。
一方で、サーバー・RAIDのHDD故障は、復旧工程がかなり複雑で難易度が高く、復旧業者のサーバー・RAIDにおける復旧実績や復旧率・復旧スピードは事前にしっかり確認しておきたいポイントです。
本記事では、自力でサーバーのデータ復旧を行う方法や適切な初期対応をご紹介したのち、サーバーのデータ復旧に強い業者を厳選して5社ご紹介します。
サーバーや共有フォルダのデータを削除するとどうなる?
パソコン内のストレージに保存されているデータは、誤って削除してしまっても一度ごみ箱フォルダに格納されます。ごみ箱フォルダを空にしなければすぐに復元できます。
一方で、ファイルサーバーやNASなど複数人で共有するストレージのデータを削除してしまった場合、ごみ箱フォルダには入らずにそのまま削除されます。
データが消失した原因やその後の初期対応次第ではデータを復元できなくなるので、サーバー内のデータの取り扱いには注意が必要です。
サーバーのデータを復旧する方法
ファイル履歴から復元する(Windows)
Windowsパソコンを利用しており、事前にファイル履歴の設定を有効にしていれば、ファイル履歴から削除したデータを復元できる可能性があります。
①「スタートボタン」→「設定」→「更新とセキュリティ」→「バックアップ」の順にクリック
②「ファイル履歴を使用してバックアップ」項目の下にある「その他のオプション」を選択
③「関連設定」の項目から「現在のバックアップからファイルを復元」をクリック
④復元したいファイルを選択し「復元ボタン」をクリック
システムの保護から復元する(Windows)
システムの保護機能が有効になっている場合、以前のバージョンに戻すことで削除したデータを復元できる可能性があります。
①「スタートボタン」を右クリックし「システム」をクリック
②右側のメニューを下にスクロールし「システムの保護」をクリック
③「システムのプロパティ」の画面に表示されている「利用できるドライブ」から保護機能を有効にしたいドライブを選んで「構成」をクリック
④「システムの保護を有効にする」を選択して「OK」をクリック
MacのTime Machine機能による復元方法
MacユーザーであればTime Machine機能によってデータの復元が可能です。復元作業には、HDDやUSBメモリのような外付けストレージが必要です。
①Macに外付けストレージを接続
②「システム環境設定」から「Time Machine」をクリック
③「バックアップディスクを選択」をクリックし、バックアップに使用する外付けストレージを選択
実際の画面表示や文言はmacOSのバージョンによって異なる場合があります。
データ復元ソフトを利用する
サーバー・RAIDのHDDに外的な破損がない論理障害であれば、データ復旧ソフトを用いて、自力でデータを復元できる可能性があります。
『EaseUS Data Recovery Wizard』であれば、パソコンやサーバーなど幅広いデバイスに対応しており、料金は税込19,960円で利用できます。相場よりも少し高めですが、機能性が高くデータ復旧率97.3%と高い水準を維持しています。
一方で、ソフトの操作方法を誤ると症状が深刻化し、データ復旧率が下がるので注意が必要です。また、データ復旧に失敗しても業者のような保証はないので、リスクを避けたい方はデータ復旧業者に依頼するのが確実です。
サーバーのデータ復旧におすすめの業者5選
本章では、全国に100社以上あるデータ復旧業者の中から、サーバーのデータ復旧に強いデータ復旧業者を厳選して5社ご紹介します。
A1データ | 複雑なRAIDシステムに対しても高い復旧率を実現
評価 | |
運営 | A1データ株式会社 |
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拠点 | 東京(銀座)/神奈川(横浜)/埼玉(飯能) ※来社持込み不可の場合は郵送 |
料金 | 軽度障害:29,700円~ 重度物理障害:79,000円~ |
『A1データ』は、日本のデータ復旧業界の先駆者ともいえる存在で、データ復旧歴業界No1の実績があります。国内8万件以上の豊富な復旧実績があり、複雑なRAIDシステムに対しても高い復旧率を誇っています。
官公庁や大企業のデータ復旧実績が多数あり、法人のリピート率86%以上と高い水準を維持しています。
調査費無料で完全成功報酬制を採用しているため、データが復旧できなかった場合には費用が発生することはありません。
デジタルデータリカバリー | RAIDレベル・バージョンの対応範囲が広い
評価 | |
運営 | デジタルデータソリューション株式会社 |
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拠点 | 東京(港区)/神奈川(横浜)/愛知(名古屋)/大阪(梅田)/福岡(博多) ※全国どこでも無料で集荷対応 or 郵送 ※法人であれば無料出張診断・復旧作業可能 |
料金 | 500GB未満:5,000円~ 500GB以上:10,000円~ 1TB以上:20,000円~ 2TB以上:30,000円~ |
『デジタルデータリカバリー』は、国内売上14年連続No.1のデータ復旧業者です。サーバーの軽度データ障害から重度物理障害まであらゆる障害に対応しています。
デジタルデータリカバリーでは、365日24時間電話受付を行っており、突然の故障にも対応可能です。復旧スピードもかなり早く、依頼の約80%が48時間以内に復旧しているようです。
注意点として、成功報酬制の料金体系となっていますが、症状によっては別途作業費が発生することがあります。完全成果報酬型ではない点注意が必要です。
アドバンスデザイン | 法人などの大規模復旧案件に強い
評価 | |
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運営 | アドバンスデザイン株式会社 |
拠点 | 東京(千代田区)/大阪(淀川区) ※全国どこでも無料で集荷対応 or 郵送 |
料金 | 軽度・中度論理障害:33,000円~ 軽度物理障害:66,000円~ |
『アドバンスデザイン』は、全てのシステム、アーキテクチャ、メーカー、OS、インターフェースに対応しています。シンプルなRAID1などのシステムから、データセンターのような大規模システムまで、あらゆる障害の復旧実績があります。
また、アドバンスデザインではこれまでに数多くのサーバ機器のデータ復旧を手がけており、あらゆるRAID構成のデータ復旧に対応しております。
データ・サーバー復旧など、データ領域全般では日本でもトップクラスの実績を誇っており、BUFFALOのメーカー修理や、データ復旧サービスも全てアドバンスデザインが運営しています。RAIDやNASなどの技術力が求められる案件も多く引き受けています。
ライブデータ | 大規模サーバー等の特殊なボリューム構成の復旧に強い
評価 | |
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運営 | 株式会社LIVEDATA |
拠点 | 東京(秋葉原) ※来社持込み不可の場合は郵送 |
料金 | 22,000円〜275,000円(要見積) |
『ライブデータ』では、HDDをはじめNASやRAIDなどあらゆるメディアのデータ復旧が可能です。現行サーバーのほとんどのシステムに対応しており、特に大規模サーバー等の特殊なボリューム構成の復旧に強いです。
共有サーバーやデータベースサーバーなど、業務への影響が大きい緊急性の高い案件は、業者の選定にもあまり時間がかけられません。ライブデータでは、通常依頼であっても最短当日、緊急時には夜間・休日に復旧作業を行ってくれます。また、一部データのみを先行して納品することも可能です。
重度の障害に関しても平均で13.84時間と、数日かかる他の業者と比べてかなりの短時間で復旧しています。
PCエコサービス | 障害内容・重度に関わらず一律43,780円
評価 | |
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運営 | 株式会社AnswerMakeSolutions |
拠点 | 東京(中野) ※来社持込み不可の場合は郵送 |
料金 | 成果報酬型かつ39,800円(定額) |
『PCエコサービス』の魅力は、何と言っても成果報酬型かつ43,780円という一律料金。
一般的に、障害内容や障害の重度によってデータ復旧料金は変わりますが、PCエコサービスは障害内容・重度に関わらず43,780円という安さでサービスを提供しています。
PCエコサービスは、輸送期間含め最短3日でデータ復旧できるという速さも魅力の一つです。初期検査費は無料で、データ復旧に成功した場合のみ費用が発生する完全成果報酬制を導入しています。
サーバーのデータ復旧に関してよくある質問
データ復旧業社に依頼すれば必ず復旧できる?
必ず復旧できるとは限りません。サーバーに物理的な破損があったり、データの削除と書き込みを繰り返し行なってしまった場合など、状態によっては復旧が困難なこともあります。
データ復旧業社の中には、サーバーのデータ復旧率や復旧症例の実績などをHP上で公開しているので、必ず確認するようにしましょう。
サーバーのデータ復旧にはどのくらいの時間がかかる?
初期診断が完了するまでの時間は早くて即日、遅いと1週間以上かかる場合があります。また、復旧作業を開始してからは、早くて即日、遅いと数週間以上かかる場合があります。目安として、10日間程度を見ておくとよいでしょう。
なるべく復旧時間を短縮させたい方は、データ復旧スピードをウリにしている業者や、データ復旧の特急オプションを提供している業者を選ぶようにしましょう。
サーバーのデータ復旧方法まとめ
サーバー・RAIDのHDDに外的な破損がない論理障害であれば、データ復旧ソフトなどを用いて、自力でデータを復旧できる可能性があります。一方で、外的な破損による物理障害であれば、自力でのデータ復旧は難しいです。
論理障害においても、データ復旧ソフトの操作方法を誤ると症状が深刻化し、データ復旧率が下がるので注意が必要です。
「サーバーのデータの復旧率をできるだけ高めたい」「すぐにデータを復旧させたい」という方は、初めからデータ復旧業社に依頼することをおすすめします。