NAS(RAID)のデータ復旧・復元業者おすすめ3選
「NASのデータを誤って削除してしまった・・」
「ウイルス感染でデータが破損してしまった・・」
「NASから異音・異臭がする」
NASのデータが何かの拍子で消えてしまうことがあります。NASは、ネットワークに接続し、複数人で編集・共有できるHDDです。便利な反面、NASに不具合が起きれば、他のHDDよりデータの復旧が難しい場合が多いです。
本記事では、NASデータが破損した際の初期対応や、NASのデータ復元におすすめのソフトや業者をそれぞれ厳選してご紹介します。
NASデータが破損した際の初期対応
NASのデータ復旧率は、故障やデータ障害が起きて時間が経てば経つほど低下します。データ障害が発生した際に、すぐ正しい処置を行えば、NASのデータ復旧率を上げることができます。
本章では、NASが故障してしまった際の正しい初期対応について解説します。
NASのケーブル接触不良がないか確認する
NASが不具合を起こしている原因を特定するために、まずはLANケーブル・電源ケーブルが正しく接続されているか確認をしましょう。NASが起動しない原因として、物理的な接触不良が考えられます。
差し込みが弱く抜けかかっていないか、差し込み口を間違えていないか、ケーブルが断線していないかなどを確認しましょう。
ランプ点滅・エラーコード表示がないか確認する
NAS製品によっては、機器のエラーを知らせるランプ点灯機能があります。前述のケーブル類に接続不良がある場合、電源ランプに異常が見られる可能性があります。
NAS本体を確認した際に、通常とは異なるランプ点滅やエラーコード表示がないかを確認しましょう。
また、データ復旧業者に依頼する際も、エラー内容はメモして伝えておくことで、正確かつ速やかなデータ復旧につながります。
データがゴミ箱に保存されているか確認する
NASには、削除されたデータを一時的に共有フォルダのごみ箱に保存するシステムがあります。データがゴミ箱に保存されていれば、簡単にNASのデータを復旧できます。
もし、データ復旧の可能性があるフォルダが見つかれば、ゴミ箱機能の設定を必ず行いましょう。
バッファローやIODATA製品など、NAS製品ごとにゴミ箱の設定方法やデータ復旧手順は異なるので、メーカーの説明書を参考にしながら復旧作業を進めましょう。
バックアップからデータ復旧できないか確認する
NASのデータが別メディアにバックアップされていないか確認しましょう。
例えば、別で所有しているNASや外付けHDD、OneDriveなどのクラウドストレージなどにバックアップを残している可能性があります。
もし、別メディアにNASデータのバックアップがあった場合、簡単にデータ復旧作業を行うことができます。
自力での復旧が難しい場合は速やかにNASの電源を切る
NASデータの破損原因が分からない、データやバックアップが残っていない場合は、速やかにNASの電源を切りましょう。
なぜなら、NASに電源が入っているだけでもHDDは動き続け、データが上書きされたり、別の障害を誘発させたり、データ破損がより深刻化するケースがあるからです。
自力で復旧作業を行うのはデータ復旧率を下げる要因になるので、まずはNASの電源を切り、データ復旧業社に無料相談・見積もりを依頼することをおすすめします。
NASデータ破損の主な原因
論理障害と物理障害は、NASのデータが破損してしまう主な原因です。本章では、論理障害と物理障害でそれぞれ正しいデータ復旧方法を解説します。
NASやHDDに外的な破損がない論理障害
論理障害とは、NASやHDD本体に外的な破損がないことが特徴です。データを誤って削除・上書き・初期化してしまったり、アップデート中に電源を切ってしまったり、ウイルスが感染することによってデータ障害が起こることを指します。
NASの論理障害であれば、データ復元ソフトなどを用いて、自力でデータを復元できる可能性があります。
データ復元ソフトを利用することで、データ復元業社に依頼するよりも安くデータを復元できますが、ソフトの操作を誤ると論理障害の症状が深刻化し、データ復旧率が下がります。
もし、データ破損の原因が分からない方や、操作方法に自信がない方はデータ復元業社に無料相談されることをおすすめします。
NASやHDDに外的な破損がある物理障害
物理障害とは、NASやHDD本体の外的な破損が原因でデータ障害が起こることです。
落下などにより強い衝撃が加わったり、高温多湿・水没・経年劣化が原因でデータが破損することを指します。NASやHDDが発するカチカチといった異音や焦げ臭いにおいは典型的な物理障害の症状です。
論理障害とは異なり、物理障害があるNASのデータ復旧は、ソフトなどを用いて自力で復旧することができません。データ復旧の難易度が非常に高く、専門の設備や技術が必要になります。
NASに通電するだけでもデータ破損が進行するリスクがあるので、速やかにNASの電源を切り、データ復旧業者に相談されることをおすすめします。
NASのデータ復旧・復元方法は2択
NASのデータ復旧方法は「データ復旧ソフトを活用する」「データ復旧業者に依頼する」の2択です。
メリット | デメリット | |
データ復旧ソフト | ・復旧コストを抑えることができる(1万円前後) ・自力で復旧できる | ・失敗すると復旧率が下がる ・復旧までに時間がかかる ・物理障害には対応していない ・ソフトによって機能制限がある |
データ復旧業者 | ・データ復旧率が高い ・物理障害や重度の論理障害にも対応している ・データ復旧作業を丸投げできる ・無料で相談できる | ・復旧コストが高い ・業者の技術力にばらつきがある |
データ復元ソフトを活用する
NASに外的な破損がない論理障害であれば、データ復元ソフトを用いて、自力でデータを復元できる可能性があります。
①NASの種類・RAIDのレベルを確認する
②NAS型・RAIDレベルに対応したデータ復元ソフトを購入する
③パソコンにHDDを接続する
④データ復元ソフトの指示に従ってデータ復旧を行う
データ復旧業社に依頼すると、高いところであれば10万円以上の復旧費用がかかりますが、データ復旧ソフトであれば1万円前後で自力でデータ復旧が可能です。
一方で、データ復元ソフトの操作方法を誤ると症状が深刻化し、データ復旧率が下がるので注意が必要です。また、データ復旧に失敗しても業者のような保証はないので、重要ではないデータか、バックアップがあるデータの復元だけに使用することをおすすめします。
データ復旧業者に依頼する
NASに外的な破損がある物理障害であれば、自力でのデータ復旧は難しいです。データ復旧の難易度が非常に高く、専門の設備や技術が必要になるので、データ復旧業者に依頼するのが得策です。
また、論理障害においても自力で対応して症状が悪化すれば、データ復旧率が下がり、より高い復旧費用がかかります。
「NASのデータ復旧率をできるだけ高めたい」「すぐにNASのデータを復旧させたい」という方は、初めからデータ復旧業社に依頼することをおすすめします。
データ復旧業者に依頼する際は、「NASの重度データ障害や物理障害の復旧における実績があるかどうか」「NASの種類やRAIDレベル・バージョンの対応範囲が広いかどうか」を事前に確認するようにしましょう。
NAS(RAID)のデータ復旧におすすめの業者3選
本章では、NASのデータ復旧・復元に強いデータ復旧業者を厳選してご紹介します。
A1データ | NASの重度データ障害や物理障害の復旧実績多数
運営 | A1データ株式会社 |
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拠点 | 東京(銀座)/神奈川(横浜)/埼玉(飯能) ※来社持込み不可の場合は郵送 |
料金 | 軽度障害:29,700円~ 重度物理障害:79,000円~ |
『A1データ』は、日本のデータ復旧業界の先駆者ともいえる存在で、データ復旧歴業界No1の実績があります。
各メーカーと提携しており、OSのファイル構造・各メーカーのシステム構造に精通しています。あらゆるNASに対応しており、高度な専門知識を持つエキスパートが構造解析、再構築を行うので、正確な構成情報を再現できます。
官公庁や大企業のデータ復旧実績が多数あり、法人のリピート率86%以上と高い水準を維持しています。
調査費無料で完全成功報酬制を採用しているため、データが復旧できなかった場合には費用が発生することはありません。
デジタルデータリカバリー | RAIDレベル・バージョンの対応範囲が広い
運営 | デジタルデータソリューション株式会社 |
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拠点 | 東京(港区)/神奈川(横浜)/愛知(名古屋)/大阪(梅田)/福岡(博多) ※全国どこでも無料で集荷対応 or 郵送 ※法人であれば無料出張診断・復旧作業可能 |
料金 | 500GB未満:5,000円~ 500GB以上:10,000円~ 1TB以上:20,000円~ 2TB以上:30,000円~ |
『デジタルデータリカバリー』は、国内売上14年連続No.1のデータ復旧業者です。ハードディスクやサーバー、NAS、スマホ、USBなど、軽度データ障害から重度物理障害まであらゆる機器に対応しています。
デジタルデータリカバリーでは、365日24時間電話受付を行っており、突然の故障にも対応可能です。復旧スピードもかなり早く、依頼の約80%が48時間以内に復旧しているようです。
注意点として、成功報酬制の料金体系となっていますが、症状によっては別途作業費が発生することがあります。完全成果報酬型ではない点注意が必要です。
アドバンスデザイン | 完全成功報酬制で初期診断無料
運営 | アドバンスデザイン株式会社 |
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拠点 | 東京(千代田区)/大阪(淀川区) ※全国どこでも無料で集荷対応 or 郵送 |
料金 | 軽度・中度論理障害:33,000円~ 軽度物理障害:66,000円~ |
『アドバンスデザイン』は、20年以上業界を牽引してきた企業です。その実績を買われ、2017年にBUFFALOの親会社であるメルコホールディングスの傘下に加わりました。
データ領域全般では日本でもトップクラスの実績を誇っており、BUFFALOのメーカー修理や、データ復旧サービスも全てアドバンスデザインが運営しています。RAIDやNASなどの技術力が求められる案件も多く引き受けています。
見積もりやキャンセルは無料、作業後の追加請求等は一切ありません。作業前にしっかり作業料金を提示してくれるので安心して依頼できます。
NAS(RAID)のデータ復元におすすめソフト2選
本章では、NASのデータ復旧・復元に強いソフト・アプリを厳選して2社ご紹介します。
Recuva | 無料でNASデータを復旧できるフリーソフト
『Recuva』は、NASのデータ復旧を含む幅広いHDD復旧に対応しているフリーソフトです。
一般的な無料のデータ復旧ソフトであれば、ファイルのスキャンまでしかできなかったり、データ復旧できる数に上限がある場合がほとんでですが、Recuvaでは有料ソフトと同等のリカバリー機能を無料で利用できます。
復旧できるデータは写真・動画・メール・ワードなど、汎用性が高い点もRecuvaの強みです。
EaseUS Data Recovery Wizard | 2GBまでのデータ復旧は無料
『EaseUS Data Recovery Wizard』は、料金よりもデータ復旧ソフトの機能性を重視する方におすすめです。
当ソフトのNAS復元機能では、RAID構成されていてもNASをドライブから取り外さずに、ネットワーク経由で復元できます。
EaseUS Data Recovery Wizard Proであれば、料金が税込19,960円と相場よりも高いですが、写真・動画・メール・ドキュメント等の全データ形式に対応しており、データ復旧率97.3%と高い水準を維持しています。
一方で、NASが故障していたり、ドライブがクラッシュしている場合は復元できないので注意が必要です。
NASのデータ復旧に関してよくある質問
NASのデータ復旧は自分でできますか?その方法は?
①NASを再起動する
②ルーターの設定を確認する
③NASのケーブル接続を確認する
④NASのネットワーク接続を確認し、共有フォルダを再設定する
⑤代替のHDD/SSDと差し替えてリビルドする
⑥NASのファームウェアを最新バージョンにアップデートする
⑦イベントログから問題を特定する
データ復旧ソフトを用いたNASのデータ復旧方法は?
①NASの型番・HDDの本数・RAID構成を確認する
②NASからHDDを取り外す
③NASに対応した復旧ソフトをダウンロードする
④HDDを直接PCに繋ぐ
⑤復旧ソフトの画面に従って操作する
⑥復旧作業完了
NASが故障した時の対応方法は?
NAS・サーバーが故障した際にまずすべきことは法が電源を切ることです。 内蔵のハードディスクはデータを書き込むためにディスクが高速回転しています。
ディスクが破損している状態で通電していると破損箇所が拡大し、システム異常や内蔵ハードディスクの別箇所の破損など、故障を併発する可能性があります。
NASのデータが消える原因は何?
NASデータが消える原因は大きく2通りあります。 1つは「人為的な操作ミスによるデータ消失」もう1つは「機器本体の問題によるデータ消失」です。
RAIDが壊れた場合どうなる?
RAID構成はRAID0を除き、HDDに冗長性を持たせているため、RAID構成内の一部のHDDが破損したとしても、他のHDDのデータからリビルドすることが可能です。
ただし、HDD以外の部品が故障した場合は、再構築が行えない場合もあります。
データ復旧業社に依頼すれば必ず復旧できる?
必ず復旧できるとは限りません。NASに物理的な破損があったり、データの削除と書き込みを繰り返し行なってしまった場合など、状態によっては復旧が困難なこともあります。
データ復旧業社の中には、NASのデータ復旧率や復旧症例の実績などをHP上で公開しているので、必ず確認するようにしましょう。
NASのデータ復旧にはどのくらいの時間がかかる?
初期診断が完了するまでの時間は早くて即日、遅いと1週間以上かかる場合があります。また、復旧作業を開始してからは、早くて即日、遅いと数週間以上かかる場合があります。目安として、10日間程度を見ておくとよいでしょう。
なるべく復旧時間を短縮させたい方は、データ復旧スピードをウリにしている業者や、データ復旧の特急オプションを提供している業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
NASのデータが破損してしまう原因や、適切なデータ復旧方法について解説しました。
外的な破損がない論理障害であれば、データ復元ソフトなどを用いて、自力でデータを復元できる可能性がありますが、外的な破損による物理障害であれば、自力でのデータ復旧は難しいです。
論理障害においても、ソフトの操作を誤ると症状が深刻化し、データ復旧率が下がるので注意が必要です。また、自力で対応して症状が悪化すれば、より高い復旧費用がかかります。
「NASのデータ復旧率をできるだけ高めたい」「すぐにNASデータを復旧させたい」という方は、初めからデータ復旧業社に依頼することをおすすめします。